泉穴師神社HP
泉穴師神社は「和泉国二の宮」です
二の鳥居を潜るとすぐに太鼓橋(反橋)があります
昔は御神体を奉安した神輿を担いで渡っていたそうです
神様が渡る橋なのでウチが渡るのはご遠慮します
ご祭神 天忍穂耳尊(アメノオシホミミノミコト)
【農業の神】
栲幡千々姫命(タクハタチチヒメノミコト)
【紡織の神】
神 紋 十六八重菊
拝殿オシホミミとタクハタチチヒメは夫婦神です
アマテラスの長男と高木神の娘です
明治12年の「大阪府神社明細帳」には
天富貴(アメノフキ)神と佐古麻槌(サコマツチ)大神がご祭神となっています(古佐麻の間違いか?)
「新撰姓氏録」に
穴師神主・天富貴(アメノフキ)命 五世孫・古佐麻豆智(コサマツチ)命之後也 とあります
「斎部宿禰本系帳」には
古佐麻豆知命が 泉穴師神社神の祖であると書かれています
天富貴命・古佐麻豆智命は境内摂社の春日社に祀られています(元は「天御前」か?)
なぜ春日斎部氏が出てきた…
斎部氏系譜には
天富命(天富貴命と同神?)の五世孫に
玉久志古命・古佐豆知命とあり 古佐豆知命は 和泉穴師神主家となっています
「五畿内志」「泉州志」はご祭神を 級長津彦(シナツヒコ)命・級長津姫(シナツヒメ)命と なっている
シナツヒコ・シナツヒメは風の神です
西日本で吹く北西の冬の季節風の局地名を「アナシ」「アナジ」「アナゼ」といいます
兵主神社・穴師坐兵主神社で考えるとシナツヒコ・シナツヒメがしっくりくるかも
穴師神は風神とともに鍛冶と関係が深いです
昔・砂鉄採集方法で
「鉄穴流し」というのがありました
wikipedia_鉄穴流し
そこで働く人々を「鉄穴師」(かんなし・かなし)といいます
兵主神を蚩尤(シユウ)だという説が
あると以前書きましたが
蚩尤は鉄の精錬にも関係が深いです
また雨風を自由に使うことが出来るとされています
(雨神雨師と風神風伯)
そして初期の製鉄法の踏鞴(ふいご(たたら))製鉄では
踏鞴は炉に風を送るのに欠かせない道具です
(風が大切なんでしょう)
なんやかんやで兵主神と穴師神は同神といわれます
鍛冶(たたら)師には片目・片足の人が多いと
いう話がよくあります
職業病だといわれていますが
片目で火を覗くことで片目を悪くし
片足でタタラを踏むことで片足を悪くするためらしい
製鉄・鍛冶の神である
天目一箇神(アメノマヒトツノカミ)も片目といわれます
そして穴師を「痛足」とも書きます
天目一箇神は筑紫国・伊勢国の忌部氏の祖なんです(やっぱ斎部氏かぁ)
「斎部氏家牒」に 佐古麻豆智命は 小狭槌命とも書き
小狭槌命の子の 玉櫛命は 八咫鏡を鋳ると書いて います
斎部(忌部)氏は宮廷祭祀における
祭具の製造・神殿宮殿造営に関わってきた
とあるので穴師神主(泉穴師神社)が斎部氏(天富貴命・古佐麻豆智命)と関わりがあっても納得ですね
…ってことは忌部氏と秦氏はなんらかの繋がりがあるんでしょうね
(兵主神は秦氏によって日本に持ち込まれたといわれる)